【Koboのややこしい話3】同じ本なのに、どうしてKoboよりKindleのほうが安いの!?
Twitterを見ていると「KoboよりKindleのほうが安いからさぁ」という声をよく目にします。今回はそんなKoboの誤解されやすい割引価格に関するややこしい話を、できるだけわかりやすく解説します。
クソっ、やっぱKindleかよ!
おや、穏やかじゃないね。どうしたんだい?
せんせい〜。欲しかった電子書籍の値段を調べてたんですけど、KoboよりKindleのほうがぜんぜん安いんですよっ!やっぱ世の中、Kindleだったんですよ…!
どの本だね?
この『福家警部補の挨拶』という小説なんですけど…Koboだと500円なのにKindleでは250円なんですよ…!半額ですよ、半額!
あぁ、その本の商品ページにある価格はクーポン適用前の価格だからだね。実際は同じ金額のはず…ほらこの〈東京創元社 半額キャンペーン〉の対象作品だからKoboでも250円で買えるよ。
Koboは割引前、Kindleは割引後の金額を表示している
え…?Koboでも…安くなるんですか…?
前回説明したようにKoboにはいろいろなキャンペーンやクーポンがあって、それらを使うと表示価格からさらに割引になるんだ。Kindleはそのクーポン適用後の価格を見て同じ金額に追従しているんだよ。
うわー、まるで牛丼屋の価格競争のようだ。
さっきの『福家警部補の挨拶』の場合、紙の書籍が864円で、Koboでは電子書籍版が364円(42%OFF)で販売されている。今はキャンペーン中だから、さらに50%OFFになって…最終的な価格は250円だ。紙の書籍と比べて71%OFFで買えるということだね。
71%OFF!250円!あぁ、Kindleストアのページに表示されてる金額と同じだ!
割引価格とクーポンの併用で、半額以下になる本も珍しくない
だから、ある本が30%になるキャンペーンでも、じつはもっと安くなる場合もあるんだよ。同じくこの『平台がおまちかね』(大崎梢)という本は560円だよね?紙の書籍756円より25%OFFも割引になっていてる。この本はさっきの〈東京創元社 半額キャンペーン〉の30%OFF対象作品になっているから、クーポンを適用してみると表示価格からさらに30%OFFの280円。63%OFFで買えるんだよ。
うーん、こんなのフツー気がつかないよ〜。
だからよく「KoboよりKindleのほうが安い」と勘違いされてしまうんだ。これはしくみの違いが原因で、Koboは購入時にクーポンを適用することで表示価格からさらに割引になるのに対して、Kindleは最初から割引価格を表示して売っているんだ。Koboのほうはクーポンを適用するまで最終的な価格がわからないし、クーポンの存在に気づかなければ割引されないというのは、ちょっとお客さんに対して優しくないよね。
先生、ボク、結構楽天をよく使ってるんですけど、楽天市場っていつもそんな感じですよ…。
ま、とにかく本によってはKindleより安くなるものもあるってことだ。
Koboはポイント還元ではなく“値引き”
それから、Kindleの場合は、本の価格は変わらないけどポイントを還元することによる「実質割引」という場合がよくあるんだ。でもKoboはクーポンさえ適用すればの価格自体が値引きされるから、そういう意味ではわかりやすいとも言えるね。
よーし、これからキャンペーンがあったら、できるだけもともと割引されている本を探して買うようにしようかなー。
今回のまとめ
- Koboのクーポンは表示価格に対してさらに割引になる。
- 表示されている価格にクーポンを適用すると、だいたいKindleと同じ価格(Koboのほうが安い場合も多々ある)。
- Kindleはポイント還元の場合もあるが、Koboはぜんぶ価格値引き。
(次回は「ポイント還元キャンぺーンの仕組み・200円クーポン落とし穴」の予定です)
【Koboのややこしい話】バックナンバーもどうぞ
- Koboには2つのストアがあるけど、何がちがうの?
- ラクーポンとクーポンコードはそれぞれ使い方が違っていてね…
- 同じ本なのに、どうしてKoboよりKindleのほうが安いの!?
イラスト:いらすとや